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Effective Hyper-V
アーキテクチャ解説と
パフォーマンスTips
佐々木邦暢 <ksasaki@microsoft.com>
マイクロソフト株式会社
2
3. 本日の内容
アーキテクチャ解説
Virtual Serverとの比較
ペアレント / チャイルドパーティション
ハイパーバイザの正体
ストレージの仕組みと推奨構成
主要な機能
スナップショット
クラスタリング
その他
性能測定
Hyper-V上でのMicrosoft製品
3
5. 仮想化ソフトウェアの分類
ホストOS型 ハイパーバイザ型
ゲストOS
仮想化ソフト 管理OS ゲストOS
ホストOS 仮想化ソフト
ハードウェア ハードウェア
ホストOS上の CPU等の
1アプリケーション ハードウェア資源を
として動作 直接制御
5
6. 具体的には、
ホストOS型 ハイパーバイザ型
Microsoft Microsoft
Virtual Virtual Microsoft Hyper-V
PC Server
VMware VMware VMware ESX
Workstation Server
Xen 系 Solaris xVM
XenServer OracleVM
6
11. 仮想マシン ペアレント チャイルド
(VM) パーティション パーティション
Virtual
ユーザー アプリ Hyper-V アプリ
Server
モード ケーション 関連サービス ケーション
サービス
ゲストOS
カーネル
カーネル VMMカーネル ペアレントOS ゲスト OS
モード ホストOS カーネル カーネル カーネル
ハイパーバイザ
11
ハードウェア
13. Virtual Server vs. Hyper-V
Virtual
機能 Server Hyper-V
2005 R2
32-bit VM ○ ○
64-bit VM × ○
VMのSMPサポート × 最大4CPU
VMの最大メモリ 3.6 GB 64 GB
13
スナップショット作成 × ○
14. 機能・性能比較
Virtual Server 2005
vs. Hyper-V
14
15. 1CPU VM同士での比較
演算能力の比較
Virtual Server (1CPU) Hyper-V (1CPU)
598.7 611.5
301.0
252.2
105.0 116.2
CPU - Integer Math CPU - Floating Point Math CPU - Image Rotation
15
16. 「全力」勝負
演算能力の比較
Virtual Server (1CPU) Hyper-V (4CPU)
2444
1238
598.7
461.5
252.2
105.0
CPU - Integer Math CPU - Floating Point Math CPU - Image Rotation
16
17. ディスクアクセス性能の比較
スループットはほぼ同じだが、
Hyper-VはCPU使用率が格段に低い
100.0 25.0
80.0 20.0
Virtual Virtual
60.0 Server 15.0 Server
40.0 Hyper-V 10.0 Hyper-V
20.0 5.0
0.0 0.0
転送量(MB/s) CPU使用率(%)
17
20. ペアレント
チャイルド パーティション
パーティション
Windows Hyper-V対応 Xen対応 その他
Server 2008 Windows Linux 一般のOS
仮想マシン
アプリケーション アプリケーション アプリケーション
管理サービス等
カーネル
VSP VSC VSC
VMBus
VMBus エミュレート
された
Hyper-V対応 Xen対応 デバイス
カーネル カーネル
デバイス
ドライバ ハイパーバイザ
20
ハードウェア
22. ペアレント パーティション
ディスク、NIC等のデバイスを所有
デバイスドライバはハイパーバイザではなく
ペアレント パーティションにある
XenのDomain-0に相当
リモート管理のインタフェース
WMIプロバイダ
RDP接続の受け入れ
単一障害点となるので
留意が必要
余計なソフトを動かさない
server core構成も検討する
22 クラスタ化 (MSCS)
23. チャイルドパーティション (VM)
完全仮想化の 64-bit 仮想マシン
Hyper-V上での実行を考慮されていないOSも、
無修正で実行できる (サポータビリティはまた別の問題・・・)
準仮想化の要素もある
カーネルの最適化
Hypercallの活用
Windows Vista SP1
Windows Server 2008
準仮想化ドライバ
“統合サービスコンポーネント”
“VMBus”デバイス
Xenの ”HVMドメイン
+準仮想化ドライバ” 構成に近い
23
25. Hyper-V 2種類のI/Oデバイス
ゲストOSに
「統合サービスコンポーネント」が
統合デバイス インストールされている場合に利用可能
いわゆる準仮想化デバイスであり、
オーバヘッドが少ない
「統合サービスコンポーネント」が用意され
ていないOSをゲストとして動かす場合は、
こちらのモードになる
エミュレート
デバイス Virtual Serverと同様に、実際のハードウェア
を完全にエミュレートしたデバイスで、
エミューションのオーバヘッドの分、
CPUに負荷がかかる
25
26. 統合サービスコンポーネント
Integration Services Component
統合デバイスを利用するには、ゲストOSに
「統合サービスコンポーネント (IC)」の
インストールが必要
「サポートされた」OSはICが用意されている
Windows Server 2008
Windows Vista SP1
Windows Server 2003 SP2
Windows XP SP2 / SP3
Windows 2000 Server SP4
SUSE Linux Enterprise Server 10 SP1 / SP2
Red Hat Enterprise Linuxも対応予定
26
27. VSP, VSC, VMBus
「統合デバイス」の構成要素
VSP (Virtualization Service Provider)
ペアレント パーティションで動作する、いわゆる
バックエンドドライバ
ストレージVSP, ネットワークVSP等が存在
VSC (Virtualization Service Client)
いわゆるフロントエンド
ドライバ
VMBus
VSPとVSCの通信経路
実体は共有メモリ
27
28. エミュレートデバイスのI/O
ペアレント チャイルド チャイルド パーティ
パーティション パーティション
ションのデバイスドラ
ワーカー イバの動きをハイパー
アプリケーション
プロセス バイザがハンドリング
ファイル ペアレント パーティ
システム ションのユーザーモー
ドプロセスも介在
デバイス
ドライバ モード遷移が多い
デバイス
ドライバ ハイパーバイザ
28
ハードウェア
29. 統合デバイスのI/O
ペアレント チャイルド 例えばディスクへの書
パーティション パーティション
き込み要求は、
ワーカー VSC→VMBus→VSPと
アプリケーション
プロセス カーネルモードだけで
完結
ファイル
システム チャイルド パーティ
ション内でのデバイス
VSP VMBus VSC エミュレーション処理
がないので、オーバ
デバイス ヘッドが少ない
ドライバ ハイパーバイザ
29
ハードウェア
31. ハイパーバイザの正体
実は.exeファイル
%systemroot%System32 に存在
hvix64.exe Intel プロセッサ用
hvax64.exe AMD プロセッサ
ちなみに、サイズは800キロバイト弱
31
32. ハイパーバイザ?
ここで疑問が・・・
Windowsの下で動いているはずの
ハイパーバイザが、なぜWindows上の
ファイルなのか?
ペアレント パーティションというのも
結局ホストOS
だったのか?
32
33. Hyper-V起動シーケンス (1)
Windows
Server 2008 電源投入、Windows起動
この時点ではまだ、
Windows ハイパーバイザは動いて
カーネル
いない
通常の物理Windowsマシンと
して起動する
33
ハードウェア
34. Hyper-V起動シーケンス (2)
Windows
Server 2008 HVBoot.sys
ハイパーバイザをロードする
ためのデバイスドライバ
Windows Hyper-Vロール追加時に有効化
カーネル される
HVBoot.sys Windows起動直後に、
このデバイスドライバも開始
される
34
ハードウェア
35. Hyper-V起動シーケンス (3)
Windows
Server 2008 HVBoot.sysの動き
ハイパーバイザの存在チェック
プラットフォームの判別
Windows CPUの仮想化支援機構が有効に
カーネル なっているか、チェック
HVBoot.sys ハイパーバイザを起動
ハイパーバイザ
VTやAMD-Vは
Intel?
使えるかな?
あるかな?
起動!
AMD?
35
ハードウェア
36. Hyper-V起動シーケンス (4)
ペアレント
Windows
パーティション ハイパーバイザの動き
Server 2008
CPUの仮想化支援機構を活用し、Windows
仮想マシン
カーネルの下に潜り込む
管理サービス等
「ペアレント パーティション」を形成し、
その中でWindowsの起動を続行
Windows 仮想マシン管理サービスなどが
カーネル 起動され、Hyper-V起動完了
HVBoot.sys
ハイパーバイザ
36
ハードウェア
38. CPUの仮想化支援機構
ハイパーバイザの実装を助ける
プロセッサ側の機構
Intel VT-x
AMD AMD-V
Hyper-Vの実行には必須
38
39. CPUの特権レベル
実行環境
x86系のCPUには
4つの「特権レベル」 ユーザー
プログラム
リング0~3 (リング 3)
リング0が最強
WindowsやUnix系
OSでは、普通0と3を
OSカーネル
カーネルモード、 (リング 0)
ユーザーモードに使用
39
ハードウェア
40. ゲストOSを支配せよ
ハイパーバイザは、 実行環境
ゲストOSの動きを完全に ユーザー
制御できなければならない プログラム
(リング 3)
ゲストOSのカーネルが
動く「リング0」より OSカーネル
下に潜り込む必要がある (リング 0)
ハイパーバイザ
40
ハードウェア
41. ハイパーバイザの動作モード
通常の”リング0~3”の特権レベルとは別の切り口で
動作モードが追加されている
「仮想マシンモード」
「ハイパーバイザモード」
41
42. CPUの仮想化支援機構とは
ハイパーバイザは「仮想マシンモード」で実行される
プログラムを完全に制御できる。
「ハイパーバイザがWindowsより下で動いている」
というのはこのことを指している。
42
43. 「仮想マシンモード」や
「ハイパーバイザモード」は
正式な用語ではありません
Intel VTとAMD-V
それぞれで呼び方が
異なるため、便宜的に
こう表記しております。
43
45. 次に、
ハイパーバイザが
どのようにCPUを
管理しているのか
45
47. ハイパーバイザのCPU管理
ペアレント チャイルド1 チャイルド2 チャイルド3
パーティション (2CPU) (2CPU) (4CPU)
VP 0 VP 0 VP 1 VP 1 VP 0 VP 2 VP 1 VP 3
Root VP 0 Root VP 1 Root VP 2 Root VP 3
LP 0 LP 1 LP 2 LP 3
ハイパーバイザ
コア0 コア1 コア0 コア1
ソケット0 ソケット1
47
49. ペアレントの
CPUもVirtual
だということ
49
50. CPUに関する注意点
CPUはハイパーバイザが掌握している
ペアレント パーティションから見えている
CPUも、Virtual Processorである
ペアレント パーティションのCPUを見て
も、
マシン全体のCPU使用率はわからない!
50
51. マシン全体のCPU使用率
ペアレント パーティションの
パフォーマンス カウンタ
"Hyper-V Hypervisor Logical Processor“
オブジェクト
他のカウンタについては
後ほど
51
52. まとめ: Hyper-Vの構造
ハイパーバイザ
CPUの仮想化支援機構を活用し仮想マシンを掌握
ペアレント パーティション
ディスクやNIC等のデバイスを管理する
チャイルド パーティション
完全仮想化と準仮想化、双方の長所をあわせ持つ
「完全仮想化VM + 準仮想デバイス」
統合I/O
オーバヘッドの少ないI/Oの秘密は
「統合サービスコンポーネント」
によって導入される準仮想デバイス
52
58. 二つの観点から
仮想マシンのストレージ
仮想ハードディスクの種類
パススルー ディスクの使用
接続形態 (IDE/SCSI)
ホストのストレージ
物理ディスク構成
58
59. 仮想マシンのディスク種別
仮想ハードディスク
ホスト上のファイル(.vhd)をVMに割り当て
ペアレント パーティション VM
ボリューム X:VHDsVM1.vhd C:
パススルーディスク
ホストのディスクをVMに直結
ペアレント パーティション VM
ボリューム C:
59
61. 固定サイズVHD
ディスクサイズ≒VHDファイルのサイズ
ペアレント パーティション VM
ボリューム X:VHDsVM1.vhd C:
ファイルサイズ ≒ ディスク容量
速度
物理ディスクとの速度差は概ね10%以内
パススルーにはやや劣るが十分に高速
61
62. 可変サイズVHD
ファイルサイズ
ゲストOS上でディスクへの書き込みが
行われると動的に拡張される
速度
読み込みは固定サイズVHDと同等
書き込みは、VHDファイル拡張の
オーバヘッドで遅くなる
62
63. 可変VHDの構造と注意点
ヘッダ
VHDの内部はデータ
BAT (Block Allocation Table)
ブロックが並んでいる
ビット セクタの並び (1セクタ=512bytes)
マップ 0 1 2 3 4 5 6 7
0 1 0 0
可変ディスクの 1 1 1 0
データブロックは、 データブロック 1
先頭にセクタビット ビット セクタの並び
マップを持つ マップ 0 1 2 3 4 5 6 7
1 0 1 1
0 1 0 1
データブロック 2
ビットの値が”0”なら、
対応セクタはオール0 データブロック n
フッタ
63
64. 可変VHDの構造と注意点
読み込み時の動作 400
まずビットマップを検査 350
Read
ビットが0なら実際にセクタ Write
300
から読み込むことなく、
セクタサイズ分の0を返す 250
テスト時に注意 200
ベンチマークツールは、 150
テスト用ファイルを0埋めで 100
作成することが多い 50
このようなファイルの読み込 0
みは「幻の速さ」を示す
可変VHD 固定VHD
64
65. 差分VHD
既存のVHDを「親」として
作成された、「子」VHD 親.vhd
親VHDは読み取り専用
書き込みはすべて子VHDへ 子1.vhd 子2.vhd
親ディスクは複数の
孫1.vhd 孫2.vhd
差分VHDで共有可能
差分VHDは多段連結可能
ひ孫1.vhd
65
66. 差分VHD利用イメージ
マスターイメージをコピーする
ペアレント ことなく仮想マシンを複製可能
パーティション
時間とディスク領域の節約
親VHD
sysprep済み
OSイメージ VM1 VM2 VM3
子VHD C:
子VHD C:
子VHD C:
66
ハイパーバイザ
67. 差分VHDの注意点
パフォーマンス劣化
差分ディスク(子ディスク)は、必ず可変サイズ
VHDになる
可変ディスクのオーバヘッドによる性能低下
あまり多段階の接続を行うと、チェインを
たぐるオーバヘッドが無視できなくなる
67
68. VHDの使い分け
「本番固定、開発可変」が原則
本番環境では、固定サイズの速度を優先
開発環境では、可変サイズの柔軟性を生かす
ただし、原則はあくまで原則
例えば、フロントエンドのWebサーバのように
「ステートレスな」サーバは、可変サイズVHD
も選択肢の一つ
※ MSDN, TechNetの本番Webサーバは、
250GBの可変VHDを使っています
68
69. VHDはフラグメントに注意
仮想環境では起きうる箇所が増える
data.mdf 仮想マシン内で
仮想マシン
内のファイル C: デフラグ
仮想ハード H F
管理ツールで
ディスクの E
A BAT O
O
ブロック配置
D T
「ディスクの最適化」
VM01.vhd
ホスト上の ホスト上で
.vhdファイル V:VHDs デフラグ
69
70. パススルーディスク
物理ディスクを仮想マシンに直結
接続の単位は、物理ディスク全体
パーティション単位ではない
速度は物理ディスクとほぼ同等
制限事項
スナップショットがとれない
エクスポート・インポートできない
「物理マシン」と「OSの稼働環境」を切り離すことが
できるという、仮想化の主要なメリットを失う
70
72. IDEか? SCSIか?
VMへのディスク接続方式
仮想IDEと仮想SCSIの2種類
OSを起動できるのはIDEのみ
お奨めは、
「起動IDE」「データSCSI」
両者に性能差はほぼ無いが、
監視のしやすさに差がある
SCSIはディスク毎にカウンタがある
IDEはコントローラ単位全体で一つの
カウンタにまとめられてしまっている
しかも現在はバグのため、ICありだと機能しない
72
74. ホストのストレージ
構成の原則
システムドライブとVM配置ドライブは分ける
システムドライブの構成
RAID1 (ミラーリング) 構成を推奨
ペアレント パーティションをハードウェア障害から
保護
VHD VHD VHD
VHD VHD VHD
システムドライブ VM配置ドライブ
74
75. ホストのストレージ (続き)
VM配置ドライブの構成
ディスク台数
本番環境では、“仮想マシン1台あたり1スピンドル”
を下回らない台数が必要
ディスクは別々に使わず、束ねる
複数のディスクをストライピングし、
一つに束ねる(RAID1+0等)編成を推奨
ただし、RAID5はお奨めしない (書き込みが遅い)
クラスタサイズを大きめに
VMボリュームとしての普通サイズは16KB
ヘビーな書き込みが行われるなら64KBでも良い
75
76. ストレージ構成の例
VM1 VM2 VM3 VM4 VM5
C: D: C: D: C: D: C: D: C: D:
IDE SCSI IDE SCSI IDE SCSI IDE SCSI IDE SCSI
VHD VHD VHD VHD VHD
VHD VHD VHD VHD VHD
システム
(RAID 1) 仮想マシン配置ドライブ (RAID 50)
76
77. まとめ: Hyper-Vストレージ
仮想マシンのディスク構成
本番: 固定VHD
開発、テスト: 可変VHD
パススルーは慎重に
起動ドライブ以外はSCSI接続
ホストのディスク構成
システムと、VM配置ドライブは分ける
VM配置ドライブはストライピングせよ
クラスタサイズは大きめに
77
79. スナップショット
仮想マシンの一時点での状態を保存し、
いつでもその状態に戻すことができる
VMが実行中でも停止中でも作成できる
仮想マシン毎に50個まで
システムに重大な変更を
加える前等に作成して
おくと、変更前の状態へ
簡単に戻せるため便利
79
80. スナップショットの仕組み
VM新規作成 初期状態
構成情報 メモリ情報
仮想マシンは4種類の (.xml) (.bin)
ファイルから構成される
仮想ディスク 状態情報
(.vhd) (.vsv)
スナップショット①作成後
スナップショット① 構成情報 メモリ情報
VMの構成ファイルをコピーする (.xml) (.bin)
VHDは大きすぎるので
コピーせず差分ディスクを作る 差分ディスク 状態情報
(.avhd) スナップショット②作成後
(.vsv)
スナップショット② 構成情報 メモリ情報
(.xml) (.bin)
スナップショットを作成する度に
差分ディスクの連鎖が長くなっていく 差分ディスク 状態情報
(.avhd) (.vsv)
80
81. スナップショットの注意点
性能面
差分ディスクなので、ディスクの連鎖をたぐる
オーバヘッドがある
差分ディスクは可変サイズディスクなので、
書込時にファイル拡張のオーバヘッドがある
分散システムの整合性
過去や未来を簡単に往復できるので、
複数サーバが連携するシステムでの使用は
注意が必要
81
82. スナップショットの注意点
推奨されない使い方
基本的に本番環境では非推奨
ソフトウェア開発・テスト環境や、更新プログラム
の検証環境での仕様を想定
ドメインコントローラのスナップショット作成
イメージバックアップからのリストアと同じ問題
MOSSやExchange Serverのように、
ロールの異なる複数のマシンから構成される
システムでのスナップショット作成
82
84. Hyper-Vのクラスタ化
Hyper-Vのホストマシン同士を、
Windows Server 2008のフェールオーバー
クラスタ機能でクラスタ化
最大ノード数は16
仮想マシンは共有ストレージに配置
SAN (FC/iSCSI)が基本だが、NASも使用可能
84
86. 仮想マシンをクラスタへ登録
Windows Server 2008のフェールオーバー
クラスタリングは、Hyper-Vの仮想マシン
を認識
86
88. Quick Migration
クラスタに登録された仮想マシンは、
クラスタノード間を移動可能になる
計画停止、非計画停止の両方を想定
計画停止時は、VMのメモリ内容をいったん
ファイルへ保存し、移動先のノードで復元する
非計画停止時は、移動先ノードでVMが再起動
される
88
89. Quick Migration 概念図
VM2用LUN
VM2.xml
VM2.vhd
VM2 VM2.bin
VM1用LUN
VM1.xml
VM1
VM1.vhd
VM1.bin
89 ノード1 共有ストレージ ノード2
90. Quick Migrationの留意点
フェールオーバの単位
仮想マシンの移動 == 物理ディスクのフェール
オーバ
フェールオーバはLUN単位なので、1つのLUN
に複数の仮想マシンを配置すると、それらは個
別に移動できず、常にまとまって移動すること
になる
VM毎に専用のLUNを割り当てることになり、
管理が煩雑になる可能性がある
90
91. 単一LUN, 複数VMの問題点
単一LUNに複数VMを押し込むと、
個別に移動でき なくなる
単一LUN
VM2.xml
VM2.vhd
VM2 VM2.bin
VM1.xml
VM1
VM1.vhd
VM1.bin
91 ノード1 共有ストレージ ノード2
93. 仮想環境の性能測定
性能測定は二段構え
仮想マシン内の性能測定
通常の物理マシンと同じように測定する
実際に利用するアプリケーションを
計測対象とするのが望ましい
ペアレント パーティションでの性能測定
ゲストOS内から測定できるのは、
仮想マシン単体の状況のみ
ペアレント パーティションにはHyper-V固有の
パフォーマンスカウンタが存在
個々の仮想マシンの性能
93
マシン全体としての性能
94. Hyper-V パフォーマンスカウンタ
ペアレント パーティションで取得可能
用途 カウンタ名
マシン全体のCPU使用率 Hyper-V Hypervisor Logical Processor
ペアレント パーティションの Hyper-V Hypervisor Root Virtual Processor
CPU使用率
仮想マシンのCPU使用率 Hyper-V Hypervisor Virtual Processor
仮想マシンのディスク Hyper-V Virtual IDE Controller
(IDE)
仮想マシンのディスク Hyper-V Virtual Storage Device
(SCSI)
仮想NICの使用状況 Hyper-V Virtual Network Adapter
94
95. 性能測定: 概念図
ペアレント 仮想マシン 仮想マシン 仮想マシン
パーティション その2 その3
その1
Hyper-V 性能測定対象 性能測定対象 性能測定対象
パフォーマンス アプリケーション アプリケーション アプリケーション
カウンタ
仮想マシンの 仮想マシンの 仮想マシンの
マシン全体の
単体性能を 単体性能を 単体性能を
性能を測定
測定 測定 測定
ハイパーバイザ
95
ハードウェア
96. マシン全体の状況を把握するには
対象 オブジェクト カウンタ 備考
CPU Hyper-V % Total Run Time ※ “Processor”オブジェクト
Hypervisor はマシン全体のCPU使用率
Logical を示さないことに注意!
Processor
メモリ Memory Pages/sec
Physical Disk Disk Transfers/sec ページファイルのあるドラ
イブの値を取得
Pages/secがこの値の20%
に達するようであれば、メ
モリが足りない
ディスク Physical Disk Avg. Disk sec / Read VHDファイルの配置ドライ
Avg. Disk sec / Write ブの値を取得
Avg. Disk Read Queue Length Queue Lengthはディスクの
Avg. Disk Write Queue Length スピンドル数の1.5倍以内程
度に収まるのが目安
96
98. サーバー製品の仮想化対応情報
2008/8/19 KB公開
“Microsoft server software and supported
virtualization environments”
http://support.microsoft.com/kb/957006/en-us
31種類のサーバー製品について、
Hyper-V上での動作についての情報を公開
さらに、”90日ルール”の一部撤廃を発表
Quick MigrationやVMotionの活用に対応
98
99. BizTalk Server on Hyper-V
BizTalk Server 2004, 2006, 2006 R2は
完全サポート
MSDNに「Hyper-V Guide」公開
BizTalk Server 2006 R2 Hyper-V Guide
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/cc768518.aspx
パフォーマンス測定結果も公開
シナリオ1: 単一VM + 物理SQL Server
シナリオ2: 複数VM + 物理SQL Server
シナリオ3: 複数VM + 仮想SQL Server
シナリオ4: 複数VM + 仮想SQL Server 単一筐体集約
99
100. Exchange Server on Hyper-V
サポートされるバージョン
Windows Server 2008上でのExchange Server 2007 SP1
サーバー ロール
ユニファイド メッセージング (UM) 以外はすべてサポート
プロセッサ
VP:LP比率は2:1まで
仮想ハードディスク
本番環境では、固定サイズVHDだけをサポート
可変サイズおよび差分ディスクの使用は非サポート
→ 必然的にスナップショットも非サポート
Exchange DBとログは、VM自体とは別スピンドルのディスクに配置
することをお奨め
Microsoft Support Policies and Recommendations for Exchange
Servers in Hardware Virtualization Environments
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc794548.aspx
100
101. SQL Server on Hyper-V
SQL Server 2005, 2008
(ほぼ)完全にサポート
ただし、仮想マシン同士でのフェールオーバー クラス
タリングは非サポート
データベースミラーリングはサポート
詳細は、こちらの技術情報をご参照ください
「ハードウェア仮想化環境で Microsoft SQL Server 製
品を実行する場合のサポート ポリシー」
http://support.microsoft.com/kb/956893/ja
101
102. 関連セッション
T4-311
System Center & Dynamic IT バード ビュー
8 月 27 日(水) 13:40 - 14:55
T4-310
System Center Virtual Machine Manager を
利用した Windows Server 2008 Hyper-V
管理のベスト プラクティス
8 月 29 日(金) 13:40 - 14:55
102
103. 参考資料
Performance Tuning Guidelines for Windows Server 2008
http://www.microsoft.com/whdc/system/sysperf/Perf_tun_srv.mspx
Hyper-V: Integration Components and Enlightenments
http://blogs.msdn.com/tvoellm/archive/2008/01/02/hyper-v-integration-components-and-
enlightenments.aspx
Hyper-V: How to make sure you are getting the best performance
when doing performance comparisons
http://blogs.msdn.com/tvoellm/archive/2008/04/19/hyper-v-how-to-make-sure-you-are-getting-the-
best-performance-when-doing-performance-comparisons.aspx
Hyper-V Performance Counters
http://blogs.msdn.com/tvoellm/archive/tags/Hyper-V+Performance+Counters/default.aspx
Storage options for Windows Server 2008 Hyper-V
http://blogs.technet.com/josebda/archive/2008/02/14/storage-options-for-windows-server-2008-s-
hyper-v.aspx
Microsoft.com Operations Virtualizes MSDN and TechNet on Hyper-V
http://download.microsoft.com/download/6/C/5/6C559B56-8556-4097-8C81-
2D4E762CD48E/MSCOM_Virtualizes_MSDN_TechNet_on_Hyper-V.docx
103
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